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沖縄は寒い、という話。

 沖縄の冬の気温は安定しません。最低気温が20度を下回り、冷えてきたなあと思っていると翌日の最高気温が26度になったりします。26度と一口に言っても、晴れた日の26度と雨の日の26度は体感的にはまるで違うので、実際の数字以上に太陽が顔を出すかが体感には重要なのです。これが今回のお話の肝。

 さて、沖縄の冬は実に寒い。というか実に寒く感じるのですが、これはどういうことかというと、単純に風が強く吹いているから、とか、イメージと違うから、とか、いろいろあるのですが、しかしわたくしが最も感じていることは、体が、文字通り精神に対する肉体そのものが、寒さに対する準備をさせてもらえないからだと思うのです。すなわち私が関東で暮らしていた時は、徐々に冬に向けて温度が下がり、やがて2月に寒さのピークを迎え、また徐々に暖かくなっていき・・・と、比較的「徐々に」気候はその季節に合わせて変化していったように思うのです。自然の景色もその情報を多く視覚に与え、そしてそれにあわせて肉体も毛穴を閉じ(イメージです)、徐々に脂肪を蓄え、したがって体重もわずかに増え(夏と冬の体重は違うのです)と、肉体が勝手に対応してくれていたのです。しかし沖縄たるやそんなゆるやかで牧歌的な変化をしないのです。ある日の冬は14度であったかと思うと、翌日の昼間は25度になり、さらに太陽が顔を出すと体感気温は28度という感じ、肉体が寒さに順応しようと準備に入ろうとすると、その腰をぽっきり折ってしまうのです。体は寒さに対応できないまま、すなわち夏使用の体のまま、冬を過ごさなければならないのです。これはつまり夏服のまま冬を越すようなものであり、それは寒く感じるに決まっているのです。ところでこれはあくまで沖縄に住んでみて起こる身体的変化(というか変化のなさ)なので、旅行で沖縄に来て「沖縄寒いね」というのとは種類がちがうので、要注意。人間の体ってしみじみすごいメカニズムなのね・・・とやはりため息がもれるのであります。ちなみにこの考察は私いち個人の感想なのでご注意ください。

 しかし昨今は環境破壊による気候変動が激しくて、こんな話もあてはまらなくなりそうなほど世界各地で気候が荒れています。植物たちや昆虫、小動物たちは対応できるのだろうか、と心配はつきませんが、我々はできることを愚直にやるしかありません。なるべくプラスチック製品は買わない、とか、なるべく歩く、とか、関心を持つ、とか・・・。愚直に。



 
 
 

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