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名言についての所感  泡坂妻夫篇  4/4

 さて、このように、学校の子どもたちはこのような状況の中で日々をすごしているわけです。教室は、実はわりとシステマティックに統率できるのですが、しかしながらそこに人間的温かみや、優しさや道徳がなければ、意味も効果も薄いでしょう。そこに先生の技量が試されているのでしょう。だれにでもできることではないのです。だから学校の先生は本来すごく尊敬されるべき存在で、技術者なのです。おまけに勉強まで教えなきゃならないんですからね。

話がそれてしまいましたが、人は本来動物であり、それなりの時間をかけて社会性動物となり、人間となるのです。子どもに社会性が身についていないからとがっかりすることはありません。今身に付けている真っ最中なのですから。今まさにその履歴を作っている真っ最中なのです。だからしつこく何度も何度も、自分が正しいと思うことを伝え続けなければならないのです。あるいはその正しいと信じていることが間違っていると、のちに気づくことがあるかもしれない。その時はその時また修正すればよいのです。反省すればよいのです。


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名言についての所感  泡坂妻夫篇  3/4

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