名言についての所感 伊坂幸太郎篇 2/5
- sojisakurai
- 2020年8月22日
- 読了時間: 1分
側溝に落ちた事務所のカギを見て、さてどうしようと田中は考えています。側溝の鉄の網はがっちりとはまっています。その網の隙間は縦5センチメートル、横2センチメートルほどです。下までの距離は20センチメートルほどでしょうか。とりあえずその金網の端に指をかけて上に引っ張ってみます。見た目通りがっちりとはまっていて、まるで動きません。次にその隙間に指を入れてみます。指しか入らないので、20センチメートル下のカギには届きません。途方にくれてふと横に目をやると、そこにはストロー、木の棒、鉄の棒、傘が並んで落ちているではありませんか!田中は、さすがにストローはスルーし、木の棒を手に取ると金網の中に差しこみます。棒はカギに到達しますが、引っ掛けることはできません。何度か惜しい場面もありますが、取ることはできませんでした。それから田中は傘を取り、柄の部分に着目します。これでカギのリングにひっかけられるかもしれないと思います。そして試しますが、金網の隙間に差しこむと、柄は太すぎて自由に動かすことができません。田中は傘を投げ出すともう一度考えます…
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